精子について最近わかったこと
- 婦人科
精子について最近わかったこと。
日々新しい発見や医学論文が発表されますので、
毎日、医学情報誌に目を通し、治療の向上に役立てています。
2015.5月発表分
射精された精液の最初の部分は、
受精につながる可能性が最も高いことが判りました。
それは、男性40人の精子を分析し、被験者に排出した精液を、
2段階に分けて別々の容器に採取してもらったところ、
排出された精液の最初の部分にはそれ以降の部分よりも精子が多く、
これらの精子はより活動的で、DNAが良質であることが判明した、というのです。
「今回の研究結果から、最初の精液(15~45%)の目的が卵子に受精することであることが確認され、
残りの精液は、他の男性の精子が受精しないよう防ぐためのもの」。
人工受精(AIH)の場合、精液は通常、1つの容器に採取されるが、
それにより2段階の精液が混合され、精子に有害な作用をもたらす可能性があります。
この発表から、
当院では、これからは、最初の採取と後の採取の2個の容器に別々に採取していただき、
最初の採取分を、AIHに用い、さらなる妊娠率向上・不妊治療に努めます。