ピル(経口避妊薬:OC)とは
ピルは、卵胞ホルモン(E)と黄体ホルモン(P)というふたつの女性ホルモンが、少量ずつ含まれる錠剤です。ピルのEとPが脳下垂体に働きかけて、卵胞を成熟させるホルモン(FSH)の分泌を抑え、排卵を促す指令(LH)を出さなくなります。
その結果、排卵がストップし避妊が可能になるわけです。
服用をやめれば、短期間で排卵が再開し、将来の妊娠にも支障はありません。
ピル(経口避妊薬:OC)の良い副効果
ピル(経口避妊薬:OC)には、避妊の他に以下の副効果があります。
- 月経周期が規則正しくなる
- 月経痛が少なくなる
- 貧血が改善される
- ニキビ、多毛症が改善される
- 長期間使用すると卵巣がん、子宮体がんが減る
ピル(経口避妊薬:OC)の副作用について
開発当時(約40年前)はピルに含まれるホルモン量が多く、太るという副作用を引き起こす例もありましたが、1999年に日本で認可された低用量のピルは、ホルモン量が当時の数の10分の1に抑えられている為、副作用の発生率もかなり低くなっています。
服用開始1~2ヶ月は、吐き気、頭痛、倦怠感、不正出血、乳房の張りなどが、起きる場合がありますが、3ヶ月以内にはほとんどおさまります。
しかしOCを服用している女性では、血栓症(血管内に血の塊が詰まる病気)のリスクが少し高くなることが指摘されていますので、以下の症状が表れた場合には、緊急医療機関を受診してください。
- 突然の足の痛み、腫れ
- 手足の麻痺
- 突然の息切れ、胸の痛み
- 激しい頭痛、舌のもつれ
- 突然の視力障害