帝王切開既往妊娠の経膣分娩について(TOLAC,VBAC)
- 産科
帝王切開既往妊娠の経膣分娩について(TOLAC,VBAC)
先日、妊婦さんの希望があり、前回骨盤位のため帝王切開後の
妊婦さんの経膣分娩ができました。
TOLACの場合、産婦人科のガイドラインに沿って慎重に経過観察します。
経験上、妊娠36週付近から、徐々に子宮口が軟化または短縮する方は、
予定日まで待っても成功しますが、軟化度が乏しい方は、難しいと
説明しています。成功度は、50~60%くらいです。
今回の場合、妊娠36週で、切迫早産気味で子宮口が軟化していました。
妊娠37週位で陣痛発来を期待しましたが、
妊娠38週になって自然破水し入院になりました。
破水後徐々に陣痛が強くなり、子宮口全開した後に、
子宮破裂のリスクを避けるため、吸引分娩施行し出生されました。
分娩後、帝王切開に比べ、腹部の痛みがなく、
すぐ歩行でき、すぐ食べられること等、たいそう喜ばれていました。